AI時代の企業の研修って
この数年で一気に登場したAI特に生成AI、これは人類の物事の学び方を大きく変えていくと思います。 まずインターネットの登場で、いわゆる”ググる”事で、人類は、脳に記憶していくという容量を、いわば外部のデバイスに移管する事ができました。保存メディアは、クラウドに置けばよい訳です。だから覚えてなくても、すぐに調べればいくらでも最新の情報が得られます。 これは研修をしていても、少しでも曖昧な事を言ってしまうとすぐに、ネットで調べて訂正されてしまうという事態を生みました。さんざん冷っとする経験もしてきました。 でもこれからは、さらに進んで、講師が言おうとしてる事も、生成AIに聞けば、最適な回答を与えてくれるわけで、何をどんな順序で教えるかも含めて、AIと対話形式で話をしていけば、自然になんでも学習ができる時代がきました。個別の学習は、生成AIと何かのテキストがあれば、ほぼ自然にできるようになります。 となると、企業の研修というのはどんな風に生き残るのか?私は以下のように考えます。 一つ目は、春先に新入社員を対象に行う大規模な集合研修、これは新入社員を扱い人間関係の形成を行うという要素もある為、個人が勝手に勉強していくという訳にはいかず残るでしょう。弊社で言えば、JAVAやマナー、社会人の基礎などを、グループで学習していくというような研修です。 二つ目は、技術が新しくまだ十分なAIが食う情報が出回っていないような研修です。いわば生成AIの学習コンテンツを人間が作り出すフェーズのゆえに成立するような研修です。これはかなりとがってる内容のものになるでしょう。でもこれは常に社会の先端にいて、生成AIが知識を蓄える前に先行していくという宿命があります。弊社でもこの手の研修も手がけております。新言語や開発手法や新サービスなどです。 三つ目は、生身の人間が共に意見を出し合い、議論をして、その中でチームワークや信頼を築いていく事自体に意味がある研修、もしくはお客様の企業の内部の事情に沿った内容の研修です。これはかなり講師のスキルが求められるものです。講師というよりも、ファシリテーターという感じの役割になります。業界向けや中間管理者向け、さらにはプロジェクトチームなどを対象にしたものを弊社も手掛けています。 学習をするという過程が大きく、生成AIで変わっていく時代を迎えて、企業の人材育成の方法もどんどん変わっていきます。今後は、生成AIを研修の中に組み込んだ研修などの立案も必要になっていくと思います。 2025年、新しい着眼点をみつけて、飛躍していきたいと思います。 ー社長の独り言
台湾
長らく更新ができておりませんでした。2024年1月から、私は台湾に拠点を移し、台湾のベトナム人のコミュニティーにむけての教育サポートを開始しました。日本でも、台湾有事という言葉を聞くことが多くなってきましたが、こちらに来て、その言葉の意味が日本にいる時よりずいぶん生々しく聞こえるようになってきました。ここ台湾は、九州くらいの大きさとはいえ、一番高い山は富士さんより高く、変化にとんだ地形です。また通常は台湾と言えば、台湾本島だけをイメージしますが、台湾地区西端の金馬地区と言うところは、地図を見るとわかりますが、もう大陸の目の前です。距離は最大でも数十kmであり、台湾と大陸の近さが体感できます。一報沖縄諸島の一番南西の与那国島とも100kmhほどの近さです。 電子部品の生産が有名な産業構造をしていますが、そこに多くの外国人が仕事を求めてきており、ベトナム人向けのビジネス展開を図っていまいります。 また現在文化人類学、社会学を中心とした研究を大学院で行っており、この観点からも今後、社会や人材育成のあるべき姿について、情報を発信していきたいと思います。 なお弊社では、受講生が主体となるような参加型の研修の企画や運営を得意としております。オンラインでもここまで研修ができるのか?と思われるような研修の開発も得意としております。人材育成に関心がおありの法人の皆さま、ぜひお声かけください。 ー社長の独り言
相手の考えをきちんと理解する事の難しさ
最近読んだ本にこんなことが書いてあった。「あなたは何色が好きですか?」という質問をした時、私達は恐らく「何色」とか答えると思うけど、イギリス人は、「それは花の色?鞄の色?車の色?」と聞き直されるという話があった。つまり「色」というのは、イギリス人にとっては独立して存在している概念ではなくて、特定の物質に紐づく属性として認識している訳である。薔薇の赤は、フェラリーの赤とは違う訳。色という概念を、独立した概念と捉えるか、他の物質に紐づいている属性と考えるかでこんだけの違いが出る訳だけど、これは他の文化をしらないと気付かない事で、ここまでの差異は同じ国民が仕事をしてるとあまりないとしても、世代間、育った環境、教育やもちろん性格とかでも、この差は生じる事なんだと思う。相手の考えをきちんと理解するためには、何気なく使う言葉や概念の意味をきちんと共有して進めないといけないと感じた事例で、大変勉強になった。来期に向けて、4セグメントで4リーダで事業を進めていく体制作りをしているので、しっかりとコミュニケーションをとって進めようと肝に銘じよう。 ー社長の独り言
人を育てる難しさ
どんなビジネスも、スキルとしては、共通する人間的なスキルとその業務に応じた技術や知識スキルが必要である。ITの業界は、世の中の変化が激しいので、この後半の部分は常に勉強が必要だし、蓄積された経験が非常に重要となるケースも多い。特に勉強する方法や基本的なITリテラシーがないと、応用性が非常に狭く、すぐに役に立たないようになってしまう。ただこの分野はある程度の興味と少なくともある程度の教育を受けた人間の場合、動機づけと目標をしっかりと与えるとある程度は育成できるような気がする。 問題は、前半の人間的なスキルである。これは突き詰めると相手の立場-お客や同僚や上司-の立場でものを考えれるかって事になるのかなと思っている。相手の立場に立つというのは、非常に範囲が広い概念なので、このスキルの個人差は技術的なスキルの差よりも相当差が広がるケースがある。単にホウレンソウができるできないだけではなくて、以下に相手にとって次のステップがうまくいくような接し方ができるか、相手がいい気持ちになるような接し方ができるかが関係しており、育成する場合、マニュアル化してルールを作ってもこれは常に後手に回る事となる。 「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」の山本五十六ではないが、実際に相手がどのように感じるかは、個人差があるので、自分の場合どの程度までのものを求めるのかは、実際にやって見せて、また相手にさせた後に、どのような動きが良かったかをほめる事で、次の応用がきく事になるのだと思う。 人を育てるのはこの人間的な成長の部分が大きく、持って生まれたベースの部分の差が大きいので、なかなか難しい。 ー社長の独り言
中国でのビジネスの注意点
中国人と仕事をする上で絶対に覚えておかないといけない事は、中国人は絶対謝らないという事、つまり自分の非は絶対認めない。もちろん個人差はあり、特に留学や外国の会社と働いた経験がある人は少し違うが、概ねこの傾向がある。その根拠となっているのは、面子であって面子をつぶされる事は、中国人にとっては死を意味するくらいひどい事である。 ではどうやって付き合うかというと、直接問題となっている事を追求するのではなく、別の第三者や第三社、または別の要因に相手の中国人のミスの理由を付け替えるという作業が必要になる。明らかに非があってもこの調子だから、責任の所在が微妙な問題において、相手に非を認めさせ、改善を促す事は至難の業。 今の日中関係においても、この直接正面から何が正しいかを突き止めるやり方では、一ビジネスマンの経験から導かれる結論だけど、解決は難しいと思う。 ー社長の独り言
小さい会社の強みって
私達は、数名の小さな会社です。全員の顔と名前どころか家族環境や経歴や性格もわかる。資金力はないけど、IT分野ではそれなりに技術もあると思う。IT分野は資本が要らないから、動きは速い。でも何か仕事を始めるとなると、資金力や人材力やいろいろな面で大手との競合になる。じゃあ何を売りにすればいいのかなって?ずばり意思決定と行動の速さかなと思う。いい意味でのトップダウン。逆にいえばこれを良い面にしないと勝てない。 ー社長の独り言